一般社団法人ダム工学会
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行事報告

 

 

   
 

活性化推進小委員会 行事報告

ダム工学会
【with Dam☆Night in 東北 2024】
開催報告

活性化推進小委員会 東北地区委員

1、はじめに

 今年度も、ご自宅で楽しめるようweb講演形式で魅力あふれるダムの世界を発見・発信する一夜だけのイベント「with Dam☆Night in 東北2024」 が開催されました。
 10年以上続いているイベントです。発信は、学生・研究者のみなさんが行き交う東北大学キャンパス内のスタジオです。ダムファンを迎えるのは、ダムの第一線で活躍されている皆様や、ダムファンの最高峰の方々です。
  今宵はどんな夜噺を聞かせていただけるのでしょうか。年に一度、ダムの魅力をともに語り合う一夜限りの「さあ魅力あふれるダムの世界へ」の始まりです。

105スタジオの状況

2、概要およびプログラム

(1) 日時:令和6年11月28日(木)18:30~21:30

(2) 会場:東北大学工学研究科 人間・環境系教育研究棟 105スタジオから発信

(3) プログラム

       

3、開会挨拶(ビデオメッセージ)

 開会に先立ち、ダム工学会会長の角がビデオメッセージにより、開会挨拶を行いました。
 挨拶では、「ダムの魅力とダムの役割について世界へ情報発信を行いたい。先日NHKアナウンサー室との交流で、緊急放流について理解を深めてもらった。災害時に適切な情報提供により的確な対応への一助になれば良いと思う。」という内容の話の紹介がありました。
 また、「本日のwith Dam NIghtを皆さまで楽しんで、ダムの魅力について語り合って頂きたい」という期待を込めた挨拶がありました。

角会長のビデオメッセージ

夜噺1 「大倉ダム~土木学会「選奨土木遺産」認定で期待される「水の道ものがたり」~」

 2023年に土木学会の「千勝土木遺産」に登録された大倉ダムについて、長年貞山・北上・東名運河研究会の後藤氏にご説明していただきました。
 兄弟ダムである鳴子ダムとの交流では鯉のぼりの吹き流しついて説明されました。
 また仙山線や四ツ谷用水などの土木遺産から鉄の道、火の道、水の道へと話題を膨らませて地元額の発信までを行い、大変興味深い内容でした。

後藤氏の講演の様子

夜噺2 「大倉ダムのはなし」

 宮城県仙台地方ダム総合事務所大倉ダム管理事務所所長の星氏が日本で唯一のダブルアーチ構造である大倉ダムについてご紹介されました。
 ダムのなりたち(台風被害や水や発電需要の増大)や特徴的な構造を建設当時の映像を交えて様々な角度からご説明すると共に、イベントやネーミングライツなどの取り組みについてご説明していただきました。

星氏の講演の様子

夜噺3 「ダム管理者の日常がダムイベントに」

 北海道開発局に長年勤務された蒔苗氏が、夕張川ダム総合管理事務所の副所長をされていた時に夕張シューパロダムや川端ダムを様々なダムイベントでの苦悩について説明されました。
 最初はコロナ禍もあり地元夕張の方もなかなか現場に足を運んでくれなかったけど、ダムを地域の財産として認知してもらうべく、ダムのゲート直近やダムに沈んだまち歩き、アイスカルーセルなどを通して、「非日常があれば人はみたい」ということを確信したことをご説明していただきました。
 北海道のダムの魅力をご紹介いただき有難うございました。

蒔苗氏の講演の様子

夜噺4 「建設の未来、ダムの未来」

 講演者の東北大学の久田先生(今年度より、活性化小委員会東北ブロック委員長に就任)は、SIPⅢ「スマートインフラマネジメントシステムの構築」)のプログラムディレクターを務めています。
 講演では、インフラの新たな価値創出に関する説明の中で、EBPM(Evidence-Based Policy Making)手法とグリーンインフラを通じた「市民参加型シンポジウム」を取り上げられました。ダム工学会ではかねてから「with Dam☆Night」で市民参加型のイベントを行ってきており、積極的にインフラの新たな価値創出を進めてきたということができます。
 その他、ダムについてインフラの維持管理の視点からご説明いただき、施設の老朽化や建設を取り巻く環境が年々厳しくなる中で、克服しなければならない課題に対処する方法の一つに、デジタルを使ってのイノベーション(i-construction,Society5.0)が考えられると紹介され、これらを使って今まででは考えられなかった成瀬ダムの建設現場における無人化施工などを紹介しながら、未来に向けての技術開発などについてご説明していただきました。

久田氏の講演の様子

4、最後に

 今回も遅い時間までダムについて興味深い夜噺を聞かせていただきました。今後もダムの魅力に気づき、ダム工学会の活動にご支援を頂きたいと思います。
 4名の皆様に感謝いたします。web配信を通じてご視聴いただいた多くのダムファンの皆様には、数多くのコメントや質問でweb講演に参加していだきました。最後に参加者全員で『ダムLOVEポーズ』をして、当会を終了しました。

ダムLOVEポーズ

【ご意見・ご要望】

・対面開催の復活を希望しています!(複数意見あり)
・幅広い話題で今回も楽しませていただきました。ありがとうございました。
・ダムに関する日常と非日常の対比が面白かったです。土木屋としてデジタルツインや無人化施工は対応しなくてはと思うけれど、なかなかついていくのが大変だと実感しております。
・蒔苗さんのお話楽しかったです。久田先生のお話「総合知」というお言葉。多様な側面からダムの魅力を高める工夫が必要とのこと、学びになりました。
・大倉ダムの土木学会の選奨土木遺産認定記念フォーラムや、広瀬川の見どころ(四ツ谷用水、鳳鳴四十八滝、青下水源地、大倉ダム)を辿るツアーがあると、地域が盛り上がるのではないでしょうか。
・大倉ダムでは昔(建設当時など)の動画などがあり、大変貴重な映像を見ることができてうれしかったです。

・貴重な時間ありがとうございました。一般の方などに幅広くダム事業が発信できる機会でしたので今後ともよろしくお願いいたします。

【アンケート結果】  


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